教則本

 マンドリンの演奏技法の教則本に関して日本ではオデルが最も普及している。またムニエルの教則本も全音楽譜出版社から発行されていて、これも多いようだ。ヨーロッパでは多くの教則本が発行されている。ムニエルの教則本は1890年頃、オデルマンドリン教則本は1906年の出版であり、いずれも19世紀末から20世紀初頭のロマン派の時代様式にあっているといえる。
 基本的な技術を身につけた奏者はオデルだけでなくヨーロッパの教則本や竹内郁子、川口雅行の教則本なども参考にするとよいだろう。また、合奏に参加するには古典的な曲であってもオデルの3巻まではマスターしておく必要があると思われる。

 海外では下記のような教則本も出版されている。

Calace, Raffaele – Mandolin Method (Engl.)
Bernard Bouillon – Méthode de Mandoline.
Marilynn Mair – The Complete Mandolinist
Claude Sirois – Méthode de mandolin
Hosanne Collet – Méthode de mandolin
Delgrosso, Rich; Hal Leonard Mandolin Method
Heinrich Albert – Der junge Mandolinist

 18世紀に出版されたレオーネ(Gabriele Leone)の教則本があるが、これにはアルペジオのパターンが多く載っていて参考になる。

 

フラットマンドリン用の教則本もコードやアルペジオを学ぶのには良い。

 ジャック・タトルの「ブルーグラスマンドリン」
 Teach Yourself Bluegrass Mandolin など。
フラットマンドリンでバッハを弾こうという教則本もある。ただしタブ譜となっている。
 BUTCH BALDASSARI / BLUEGRASS MANDOLIN WORKSHOP
 BUTCH BALDASSARI / YOU CAN PLAY BLUEGRASS MANDOLIN 1
 BUTCH BALDASSARI / YOU CAN PLAY BLUEGRASS MANDOLIN 2

オデルの教則本はWebのサイトに載っているので、必要な人は利用すると良いだろう。

http://imslp.org/wiki/Method_for_the_Mandolin_%28Odell,_Herbert_Forrest%29