ジャック・オッフェンバック(Jacques Offenbach, 1819年6月20日 - 1880年10月5日)は、ドイツ生まれでフランスで活躍した作曲家、チェリストである。オッフェンバックは父親の出身地(ドイツ・フランクフルト近郊のオッフェンバッハ・アム・マイン)からとったペンネームで、本名はヤーコプ・レヴィ・エーベルスト(Jakob Levy Eberst)。オペレッタの原型を作ったといわれ、音楽と喜劇との融合を果たした作曲家である。
「舟歌」はオッフェンバックの遺作のオペラ『ホフマン物語』の中で歌われる二重唱であり、「ホフマンの舟歌(バルカローレ)」と通称される。(Wikipediaより)
「ホフマンの舟歌」はソプラノとメゾソプラノのデュエットであり、これまでに書かれた最も有名な舟歌とされ、オペラのグローブ帳では世界で最も人気のあるメロディーの一つと書いてある。ただし、メロディ自体は、今日では滅多に上演されないオッフェンバック唯一のドイツ語オペレッタ『ラインの妖精』からの再使用である。
オペラ『ホフマン物語』はロマン派の詩人E.T.A.ホフマンの小説から3つの物語を用いて脚色したジュール・バルビエ(フランス語版)とミシェル・カレ(フランス語版)の同名の戯曲に基づいて、ジュール・バルビエが台本を書き、1881年2月10日にパリのオペラ=コミック座で初演された。主人公の詩人ホフマンは歌う人形のオランピア、瀕死の歌姫アントニア、ヴェネツィアの娼婦ジュリエッタと次々に恋に落ちるが何れも破綻するという内容。未完のまま作曲家が死去したこともあって数多くの版があり、謎の多い作品とされている。この舟歌は第4幕第1場で歌われる。(画像は夜のベネチア)
ホフマンの一人目の恋人はオランピアという人形だった。二人目のアントニアは医者と亡霊に邪魔された。三人目のジュリエッタには騙されて「影」を奪われた。ある日酒場で、ホフマンはその悲しい過去の失恋話を語った。心配した女神ミューズはホフマンの親友ニクラウスの姿に変身。運河でゴンドラの行き交うヴェネツィアの歓楽場の豪華な館で、高級娼婦ジュリエッタとニクラウスに化けた女神ミューズが夢見る恋の歌を歌う。画像はメトロポリタン歌劇場でのホフマンとオランピア
原曲のフランス語のタイトルは「Belle nuit, ô nuit d'amour 美しい夜、おお恋の夜」
美しい夜、おお恋の夜
喜びに微笑む
またとない甘き時間
おお美しき恋の夜よ!
過ぎ行く時は 戻ることなく
慈愛の情も遠く運び去る
時は過ぎ行く 戻ることなし
そよ風が優しく包む
そっと口づけを残して
美しい夜、おお恋の夜
喜びに微笑む
またとない甘き時間
おお美しき恋の夜よ!
またとない甘き時間
恋の夜よ!恋の夜よ!
(日本語訳の歌詞は「世界の民謡・童謡」より)
その後、ジュリエッタは口封じに毒入りのワインを飲まされ、ホフマンの腕の中で息絶えた。ひそかに恋心を寄せていた酒場の歌姫ステラも目の前で他の男に奪われると、繰り返される失恋の惨めさと悲しみからその場に倒れ、そのまま絶命してしまう。
最後に女神ミューズが現れ、ホフマンを詩人として蘇らせた。(Wikipediaなど参照 図はミューズの女神の一人エラトー)
マンドリン合奏の編曲は服部 正、石村隆行、たかしまかんたなど。