曲目解説 マンドリンオリジナル曲・吹奏楽編曲作品

 イタリアではマルゲリータ皇后がマンドリン音楽を広めるなどマンドリン演奏は当初、王侯貴族の楽しみであり、その後アマチュアの音楽として広まった。日本のマンドリン合奏は現在社会人と大学が主体になっている。

 取り上げる曲は同じようなのが多いのだが、演奏会のパンフレットに記載される解説は少なく、しかも内容は他からの流用が多いようだ。また、演奏曲目に作曲者の書いていないのがある。仲間内なら分かると言うことなのだろうか。

 演奏に当たって、作曲者と作品に関する内容を知っておくことは必要だ。作曲者や曲の内容を知ることによって豊かな演奏表現が出来る。ただし、クラシックの曲やよく知られたポピュラー曲の情報は多いが、マンドリン合奏曲の作者やその作品に関する情報は少ない。

 日本では中野二郎により吹奏楽曲からマンドリン合奏用に編曲された作品もマンドリンオリジナル曲として取り上げられている。

 あるマンドリンの演奏会でレ・ミゼラブル(C.Mシェーンベルグ)の「夢破れて」をとても軽い感じで演奏しているのを聞いたことがあるが、がっかりしてしまった。歌の曲であれば歌詞の内容を知っておくことは最低限必要だろう。演奏する人はアン・ハサウェイ扮するファンテーヌの夢破れての場面を見ていないのだろうか。

 なお、ここでの曲の解説やストーリー展開はマンドリンアンサンブル・ヴォールテンペリーレンとして調べてみた結果であり、調査不足や独自の解釈もある。引用する場合には注意していただきたい。ただ、演奏に当たってドラマの展開を考えたり自分たちなりの話を作ってみることは大切だ。音楽表現の手順を参照されたい。

 曲目解説に関して中野二郎が嘆いていたが、今はネットでの検索も容易なので自分で調べるのが納得できる。

ミヌエットとガボッタ Minuetto e Gavotta A.アマデイ

吟遊詩人 Suite Medioevale(Vate) Op.335 A.アマデイ(管弦楽曲からの編曲

リソルジメント(イタリアの復活)Risorgimento Italiano G.アネリ

踊りと唄 Danza e Cantabile R.カラーチェ

祝典行進曲 Marche de fete A.H.クラーセンス

夜曲 Notturno  Serenata S.コペルティーニ 

ローラ  序曲 Lola Piccola Sinfonia per Orchestra a Plettro G.ラヴィトラーノ

序曲  レナータ Renata,ouverture G.ラヴィトラーノ

雪~ロマンツァとボレロ~ NIEVES ~Romanza e Bolero~ G.ラヴィトラーノ

交響的間奏曲 晩年に Au Crepuscule de la Vie,Intermezzo Symphonique. G.ラヴィトラーノ

メリアの平原にて Sulla Piana della Melia Op.123 G.マネンテ

マズルカ 聖誕祭(誕生祝い) Feste Natalizie , Mazurka G.マネンテ

バーニ・ディ・カシャーナ(カシアーナ温泉),行進曲 Bagni di Casciana, marcia G.マネンテ

ボニータ セレナーデ~ボレロ Bonita; serenade borelo. E.メッツァカーポ

VISION(幻影) E.メッツァカーポ

インヴォカツィオーネ(祈り)Invocazione,intermezzo S.サルヴェッティ

怯える小鳥 Ciricicici L'Uccello impensierito,polka scherzosa G.フィリッパ

序曲ニ短調 Ouverture in Re minore S.ファルボ

麦祭り La Festa del Granola M.マチョッキ

エスキス(スケッチ) Esquisse 2つのギターのための協奏曲 S.ダゴスト

ワルシャワ(ワルソー)の思い出 Souvenir de Varsovie S.ラニエリ

序曲第1番イ長調  Ouvertüre Nr.1 A-Dur  K.ヴェルキ

序曲魅惑島 Overture L'ile Enchantée J.コック

糸杉の林にて Fra i Cipressi  G.サルトーリ

画像の女性は上段左からブロイ公妃、マルゲリータ皇后、レナータ(ルネ)。下段はベアトリーチェ、ネリー、デラ・カルソン、ローラ

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