2017年 真夏のカフェコンサート曲目解説

マドモアゼルポルカ Mademoiselle Polka   Edouard Mezzacapo

   メッツァカーポはナポリ生まれのマンドリニスト。20歳の時にパリに行き、家族で演奏していた。ポルカはチェコの民俗舞曲だがこの曲は仏語で「お嬢さんのポルカ」

夢の後に Après un rêve Op7-1 Gabriel Urbain Faouré 

 フランスの作曲家フォーレの歌曲集『3つの歌』の第1曲。イタリアのトスカーナ地方に古くから伝わる夢で出会った美しい女性との幻想的な詩を元にしている。

ドミノ Domino  Lucienne Delyle

 1950年代にアンドレ・クラヴォーの歌でヒットしたシャンソン。トニー・マーチン他、多くのカバーがある。日本では2017年4月に亡くなったペギー葉山のレコードデビュー曲で、ドミノはドミニクの愛称。

恋のアランフェスConcierto de Aranjuez  Joaquín Rodrigo Vidre

 スペインの作曲家ホアキン・ロドリーゴによるギター協奏曲をアレンジした曲。知久幹夫編曲、浅川貴司のギターソロ。

灰色の瞳  Aquello Ojos Grises   Mariano Uña Ramos

 アルゼンチンのケーナ奏者U.ラモスが作曲したフォルクローレ。彼はパリを中心に音楽活動を展開していた。加藤登紀子が日本語版を1974年に作詞し、長谷川きよしとのデュエットでリリースされた。森山良子、椎名林檎らがカバーしている。リコーダーは小俣泰隆。

桜舞い散る小径  武藤 理恵

 武藤理恵は1960年生まれのピアニスト・作曲家。2015年にマンドリンアンサンブル用として作曲されたこの曲は作者によると「今は亡き大切な人が最後に見たであろうこの桜舞い散る小径を一人歩く、そういった情景を表現しました」とある。

アドリア海の青い空   久石 譲  編曲:中川 信良

 スタジオジブリ制作の長編アニメ『紅の豚』は第一次大戦後1920年代末のイタリア・アドリア海を舞台に海賊(空賊)と賞金稼ぎをする豚の姿をした退役軍人飛行士の話で1992年に公開された。この曲はその中の挿入曲。

How Far I’LL Go L.Manuer MIranda

 2017年3月に公開されたディズニーのアニメ映画「モアナと伝説の海」の主題歌。日本名は“どこまでも”英語版はアレッシア・カーラ、日本語版は屋比久知奈が歌っている。

風に吹かれて  Blowin' in the Windisten    Bob Dylan

 ボブ・ディランはアメリカのミュージシャン。数々の賞を受賞し2016年12月に歌手としては初めてのノーベル文学賞を受賞した。アメリカ公民権運動の賛歌とも呼ばれるメッセージ・ソングで日本のフォーク等に影響を与えた。

雨に唄えば  Singin' in the Rain   Nacio Herb Brown

 1952年公開のミュージカル映画『雨に唄えば』の主題歌。ドン役を演じたジーン・ケリーのダンスシーンが有名。2012年ロンドンのウエスト・エンドで劇場版ミュージカルとして発表。2014年秋には日本版が公開され、2017年4月、アンコール公演となった。

サンライズサンセット Sunrise, Sunset  Jerry Bock

 1964年にブロードウェイで初演されたロシアに暮らすユダヤ人の社会を描いたミュージカル「屋根の上のバイオリン弾き」の中の歌。テヴィエ家の長女ツァイテルと貧乏仕立屋モーテルとの結婚式の場面で、花嫁の幸せを願う父親の気持ちをあらわしている。2017年12月に日生劇場にて公演。

黒いオルフェ  Black Orfeus -Manha de Carnaval  Luiz Bonfa 編曲:河野直文

 ヴィニシウス・デ・モライスによる1956年の戯曲「オルフェウ・ダ・コンセイサゥン」を映画化した「黒いオルフェ」の主題歌。原題は「カーニバルの朝」サンバ・カンシオンの形で作られたが、ボサノヴァで演奏されることが多い。

サンバ特集 

 ブラジル Aquarela do Brasil  Ary Barroso

  1939年に劇用に作曲され、その後ディズニーのアニメに使われ有名になった。

 クマーナ Cumana  Barclay Allen/Roc Hillman/Harold Spina 編曲:河野直文

 クマーナはベネズエラの港町。速いテンポで演奏される代表的なラテンの曲。

アンコール

(1)美女と野獣
 1991年に制作されたディズニーの長編アニメーション作品美女と野獣、原題:Beauty and the Beastの音楽から、テーマ曲を演奏。
(2)Always「三丁目の夕日」
 西岸良平による昭和33年(1958年)の東京の下町を舞台とした漫画を原作とした映画「Always 三丁目の夕日」のOpening Title